面白いアニメ、つまらないアニメ

現在放映中の「日常」というアニメ。原作はシュールな笑いをとる路線であるせいか、放映開始当初は、アニメとして致命的なまでにテンポが悪く、落としどころも悪いなぁなんて思っていました。というのも、漫画は読者がコマとコマの間を自由にイメージできるので、読者自身が好みに合わせてシュールギャグのコマの間を埋めることができるのですが、アニメでは監督や演出、声優さんのフィルターが入ってしまうので、万人受けする笑い以外で戦うのは難しいのです。


しかし、最近このアニメがとても面白い!面白くなってきた原因は、各話の間の取り方と声優さんの演技力の上達にあるように思います(ギャグのシュール度が下がり、正統派になってきているという点もあると思いますが。)。当初と比べて声優さんがシュールギャグにこなれてきており、演技のキレが良くなりました。実際のところは分かりませんが、放映当初は声優さんの恥ずかしさのような、思い切りの悪さのようなものが画面越しに伝わってきて、観ていていたたまれない気持ちになることがありました。そのためにギャグを素直に受け取ることができず、それぞれの話で後味の悪さが残ってしまっていました。でも今はそれが完全になくなりましたね。演出もテレビ用にかなり上達してきている感じがして、シュール路線はアニメとの相性が悪いので、音などを上手く使って微妙な間を埋め、テンポを良くする工夫などがあるように思います(原作でもそういう描写になっているのかもしれませんが)。
放映を通じて、こんなにも技術が上達したと感じさせられたアニメは初めてです!


他方、期待していたBLOOD-Cがつまらなすぎて残念。
毎回、「つぎこそは(話が進む)!」とテレビを見るのですが、既にもう4話、「古きもの」という謎のモンスターが現れてそれを倒すというだけの内容を繰り返しています。各回、全く引きもない。脚本が悪すぎるとしかいいようがありません。毎話とまでは言いませんが、話の核心部分を進めるだとか、話の内容に色を付けて抑揚をだすなどの工夫をして欲しいところです。最初の数話を見て、視聴を継続するかを決めるのが普通だと思いますので、序盤から話が停滞するというのは致命的だと思いました。小夜の置かれた状況などはもう皆分かっているんだから、無駄に話を伸ばさず、次に進んで欲しいです(>_<)