第1話「帰ってきた☆武士!!」

新番組!



説明しよう!!根っからのオタクであることがリアルでばれた☆武士は、大きな衝撃を受けることとなった!しかし、☆武士は必殺技【俺オタクだし!】を駆使してどうにかその修羅場を乗り切ったのだった!大きな修羅場を乗り越えて成長した☆武士に、現在、一部の友人たちは【妹萌え属性】のレッテルを貼り崇め奉っている!


※【俺オタクだし!】
オタクであることをスマートに告白する事で笑いのネタに昇華させるという、逆転の発想に基づく超必殺技。外すと自分が大ダメージを受けるため乾坤一擲の節がある。しかし、繰り出すタイミングと思い切りの良さ次第では一般人に大ダメージを与える事ができる。


※【妹萌え属性】
妹的要素を持ったキャラクターに心ときめく人々。妹であるという設定が必ずしも必要なわけではない。筆者のようにゆのっちファンであることをもって妹属性という称号を付与される場合もある。



―――とある日の朝、自宅にて
まほろ「☆武士さん起きてください!!☆武士さん・・・!!」


☆武士「うぅ〜寒い・・・。最近めっきり寒くなってきたな。。ぬくぬくした布団(リアル)から出るのが辛い・・・。」


まほろ「なに言っているんですか!☆武士さんらしくないですよ!!【俺オタクだし!】が功を奏してリアルでウケたからといって、いつまでも籠もりっぱなしは体に毒ですよ。偶にはネットの世界にも顔を出さないと!死にますよ。」


☆武士「そうだな。なんかしばらく籠もりっぱなしだったもんな。でも、オタク力は落ちてないんだ。毎週【レールガン】【にゃんこい!】【充電ちゃん】を観て妄想を膨らませるというトレーニングはしていたし、ヱヴァンゲリヲンの破も観た。それにサマーウォーズも観た。もちろんオタ友とだ!」


※【レールガン】
深夜アニメ。正式名称は「とある科学の超電磁砲」。超能力を開発する学園都市で生活する4人の中学生の女の子達の物語。☆武士の今期お気に入りアニメの一つである。☆武士が好きなキャラクターは御坂美琴


※【にゃんこい!】
深夜アニメ。100匹の猫の願いを叶えないと自分が猫になってしまうという呪いを受けた主人公が、高校の女の子達とドタバタを繰り返しながら、意中の女の子との恋を進めていくという王道ラブコメ。☆武士の今期お気に入りアニメの一つである。好きなキャラクターは水野楓ちゃん。☆武士は録画して1週間に4回観るらしい。


※【充電ちゃん】
深夜アニメ。正式名称は「ファイト一発!充電ちゃん!!」。生気を失いかけている人間に元気を注入してあげることが仕事の充電ちゃん。そんな充電ちゃんの毎日をお色気シーンをたっぷりでお届けする番組。登場人物がおしっこを漏らすことでも有名なアニメである。好きなキャラクターは特になし。


まほろ「☆武士さんがオタク生活を続けていたのはよく知っていますよ!でも、もう半年もネットに顔を出していないんですから!!はてなダイアリー市民権も剥奪されちゃったじゃないですか!そんなにリアルが楽しかったんですか!!」


☆武士「まほろさん、はてなダイアリー市民権はね、今回の更新でまた得られるのだよ。リアルの方だが、楽しさ半分、辛さ半分といったところだ。あそこは強いものが生き残り弱い者は死んでいく弱肉強食の世界だからね。俺はなんとか【俺オタクだし!】を上手く使って、一般人にダメージを与える事ができたからいいが・・・。通常彼らははぐれメタル並みの防御力とマドハンド並みの結束力で挑んでくるからね。瀕死の重傷を負わされ隅っこに追いやられる仲間のオタクもしばしば目撃する。」


まほろ「そうですか。☆武士さんは賭けにどうにか勝ったんですね!最近リアルでは何か面白い事あります?」


☆武士「毎年そうなんだが、俺は冬にギャルゲーを必ずプレイするようにしている。これは5年くらい前から継続して行ってきている。顔のない月や、SchoolDays、ONE、それは舞い散る桜のように、21等々、錚々たるタイトルをプレイしてきた。毎年大体3本ほどクリアするのだが、ここ2年は1本クリアするので精一杯だった。しかも去年はときめきメモリアル1をプレイして、結局トゥルーエンドを見ることができないという悲劇に見舞われた。そこでだ!今年はラブプラスときメモ4が話題のようだが、俺はリベンジの意味も兼ねて敢えてときめきメモリアル2をプレイしているのだ!このゲーム、狙ったヒロイン以外のヒロインが恋路を邪魔してきたりして、なかなか奥が深い。クリアは一筋縄ではいかなそうだ。」


まほろ「なーるほど!・・・って、それリアルじゃないですよね!?私はリアルの話を聞いているのですが・・・。」


☆武士「いや!!(汗)これはリアルの話なのだよ。最近のときメモは進化したからね。動きも物凄く滑らかで、名前だって呼ばれちゃうんだぞ。それにな、リアルも2次元も脳に入った時点で同じなのだよ!吉○家の牛丼とフォアグラだって胃袋に入ってしまったら区別つかんだろ!そういうことだ!」


まほろ「また、訳の分からない事を・・・。とりあえず、今はときめきメモリアル2をプレイしている・・・と。どんなキャラクターをクリアしようとしているんですか?」


☆武士「水野楓ちゃん似のヒロインでな。性格はおしとやかなお嬢様系だ。吹奏楽を嗜んでいる。彼女は人見知りでな、なかなか警戒心が強かったのだが、最近はデートにも誘える仲になっている。この前も季節のイベントとして2人で【紅葉】を楽しんできたのだよ。」


※【紅葉】
落葉樹の葉っぱが秋に赤や黄色に変色する現象。葉っぱが綺麗に染まる時期には有名スポットはカップルや家族連れでごった返す。場所によっては夜間にライトアップがなされる。人の多さゆえに必然的に気になる女の子との距離が縮まるというおいしいイベントである(心の距離が縮まるかは不明)。筆者は「まあまあいい印象を与えたようだ。」という結果に終わった。


まほろ「おぉ!それはなかなかの進展具合ですね。☆武士さんのこれからの報告が楽しみです!1年後には伝説の鐘に・・・上手くいくといいですね。」


☆武士「おう、次の報告を楽しみにしていてくれ!あ、ちなみに俺はまほろさんは別格と考えているからね!!安心してくれ!」


まほろ「またまた☆武士さんてば//▽//。とりあえず、今回は随分と報告できましたね。次は引きこもらないようにしないとダメですよ!」


☆武士「・・・頑張ります。。」




―――それから、☆武士は温かな布団の中に戻り、再び水野楓との妄想を再開した。



※この物語はフィクションです。