NANA1〜12巻を読んだ その2

〜〜以下ネタバレ含みます!!〜〜


正直、男が読むのは難しいと思いました。主人公が女なので、感情移入しにくい、というか、男と女の思考の違いみたいなものがあって、ハチの行動に理解し難いところが出てきたりします。
聞いた話によると、章司は女性の間では嫌われているらしいのですが、彼は僕から見ると、かなり普通の男だと思います。物語の中では章司、ノブあたりがごく普通の、リアルにその辺にいる男なんじゃないかなぁ。だから、章司の気持ちは良く分かる。彼が先に幸子と出会っていたらどんなに幸せだったことか、なんて思ってしまったり。作中にハチが自己中だと言う記述が結構出てきますが、僕はその通りだと思っていて、もう少し大人にならないといけないと思います。ハチの言うこと全てに真剣に対応していたら、男は疲れ切ってしまいます。タクミのように何でも流してくれる相手じゃないと続かないと思いますね。(でも、タクミの様な男の場合だとハチがキレるのでどちらにしてもハチは大人にならないといけないか。)


上記のような理由もあって、物語の中でハチが自立していく(大人になっていく)様子も描いて欲しい。真に自立したと言えるには、経済的に自立することと、精神的に自立することが必要だと思うのですが、今の世の中だと経済的に自立することは容易です。バイトだけでも生活していくことは出来る。でも、精神的に自立することはそんなに簡単じゃないと思います。責任を持ったりとか、世界を客観的に見ることができるようにならないといけない。夢見がちのままじゃ自立は出来ません。ということで、ハチが精神的に自立していく様子を見せて欲しいのです。13巻までのハチにはなんら進歩が無いように見えるので、これからの変身に期待です。
ハチは彼氏と楽しく過ごすためだけに上京したのですが、このような女の子、現実にも結構いるんじゃないのかな。特に大きな目標がある訳じゃなく、なんとなく流れで上京してしまった女の子。そのようなの設定も共感を呼んで支持される部分なのかなぁ?


キャラの設定はVERYGOOD!素晴らしいです。この辺に矢沢あいの才能を感じる。主要人物はみな一癖も二癖もある。過去に大きな傷を抱えている人物も多い。特にトラネス、ブラストのメンバーは。そのような過去が現在のキャラの行動に何らかの影響を与えている。でも、基本的にみんないい人。サイドストーリーが充実しているところからも、キャラクターに深みがあることは理解してもらえると思う。


僕的にはシンちゃんの話が好きですね〜。最初は物凄く好青年な感じだったのが、いつの間にか見た目は恐く、態度もでかくなっちゃって、体を売り出すし、こいつヤバイと思いましたね。でも、レイラと関係を持つようになってから、レイラの態度に少しずつ愛に目覚めていくシンちゃんがなかなか素直になれなくて、でもだんだん素直になっていく話はいいと思います。シンちゃんのファンは結構多いんじゃないかなぁ。


次もNANAについて書こうかな・・?


NANA―ナナ― 5 (りぼんマスコットコミックス)

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NANA―ナナ― 6 (りぼんマスコットコミックス)

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NANA―ナナ― 7 (りぼんマスコットコミックス)

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NANA―ナナ― 8 (りぼんマスコットコミックス)

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